2013年正月三部作-3 YMO「後奏"Epilogue"」

2013.01.03 Thursday 00:00
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    ♪呼ばれてないけどジャジャジャジャーン♪と、関ジャニ∞「無責任ヒーロー」でもいいか!と思ったのですが、ここは真面目に。

    YMOのアルバム『テクノデリック』収録曲「後奏 Epilogue」です。始まって3日で後奏?と、三部作を締めるどころか首を絞められそうです。

    911以前の時代に感謝を込めて流したい曲でもあり、またこれからの時代に対しあらかじめ演奏したい曲でもあります。充実した生のために、正月に遺言状を書き直す人がいますが、取り上げる心境は似てます。西欧ではこんな思考、嗜好はないでしょう。

    YMO(Yellow Magic Orchestra)は日本が世界に誇るバンド。西洋人にも黄魔術(Yellow Magic)をかけました。東洋思想では、黄色五行の中心。土俵の真ん中です。

    「黒魔術・白魔術ではなく黄魔術」とバンド名を命名したのはリーダーの細野(元旦に紹介した、はっぴいえんどのメンバー)。細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏の3名だけのOrchestraでした。

    高橋幸宏曰く「坂本龍一は奇才、細野晴臣は天才、僕は凡人・太鼓持ち。」
    (幸宏はDrummer ww うまいっ!座布団1枚! 幸宏さんも天才ですよ。彼が否定しても。)

    奇才と天才の間に亀裂が生じ、この曲の制作時、スタジオ内での共同作業は乏しかったようです。坂本教授と細野さんは顔を合わせると椅子を蹴飛ばしていた、とか。この曲は、坂本教授個人の制作で、メンバー間の葛藤がなければ世に出ていないかもしれません。曲中、教授の焦燥感、怒り、悲しみ、達観、作曲できる悦びなど色々な感情が、ない交ぜになっているように感じます。

    エフジュー★ライダーである自分には、1拍目、3拍目のサンプリング音(鉄工所の音)がバイクのエンジンをふかす音に聞こえます。いつまでもかからないエンジン、進まないバイク。「それでも良いのだよ」と語りかけるようなメロディ。

    サミュエル・ハンチントンが述べるように、新時代では米国のような覇権国は存在せず、アジア、ヨーロッパ、アフリカなど各々の地域を統治する国が同時発生すると思います。

    デジタル化が進めば人、地域が分断されていき、今後ますます個人はもっと個人化していくはず。リンダ・グラットン『WORK SHIFT』にも同様な事が書かれています。グローバル化なんて絵に描いた餅に過ぎぬ。

    YMOは、デジタルが行き着く先をアルバム『BGM』『テクノデリック』で見抜いていたのでしょう。トランス・テクノの元祖となった「U.T」、無限音階を用いた「LOOM」など今、聞いても斬新です。

    彼らは仲が良いのか悪いのか、新時代の象徴の様に有機的に繋がったり離れたりしながら、活動中です。3人のUNITでありながら、教授個人のクレジットで世に出たこの曲「Epilogue」も象徴的。

    事務所との契約がありYMOは更にアルバムを作成するのですが、「Epilogue」が実質YMOの終焉曲です。2011年のDVD:Yellow Magic Orchestra Live in San Franciscoを観ると、『テクノデリック』の曲も演奏されています。米国の熱狂的ファンの姿を見ながら、「時代が彼らに追いついた」と感動しました。

    仮タイトルが「おやすみミュージック」だったこの曲、子守歌としてもOKでしょう。おやすみは夜、夜は陰。陰の時代、先ずはお休みなさい。

    YMO "Epilogue"



    この曲に連動する「前奏 Prologue」は、シンプル、ミニマル、白黒、陰陽、ゆらぎ等という言葉を連想する、実に東洋的な曲です。ロボットが動いているような、舞妓さんが歩いているような、聞く度に自分にはイメージが変化する曲。「前奏 Prologue」も是非どうぞ。


    ♪オイラ伝説の無責任ヒーロー
    夢は無限大の無責任ヒーロー♪

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