自己紹介「坂本ですが?」-6 Pizzicato Five"Good Bye Baby & Amen"

2017.01.31 Tuesday 00:00
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    昨日記事の続き)
    医師となって現代医学の良い面、悪い面にぶつかる中で、経験、伝統に根ざした医療の重要性に気付いた私は、2000年度、日本東洋医学会に入会しました。当時、時代の節目に立っていること、近いうちに現代医学が袋小路に入るであろうこと、を感じていました。その後すぐ、あの忌まわしい911が起きます。

    2001年3月末に解散したPizzicato Five、実質的な最後の曲にこんな歌詞があります。

    大好きだった20世紀 Bye bye Baby bye bye さよならサンキュー 愛してるよ バイバイ

    今でも聞くとせつなくなる曲で、当時の自分の気持ちに近い歌詞です。

    私は現在も、西洋医学の良い面は否定せず貪欲に吸収していますし、愛着がある医学であることは間違いありません。またその医学を生み出した大きな時代に立ち会えたことは、そしてまたその時代の終わり間際に起きた世界大戦に巻き込まれなかったことも、感謝すべきことでしょう。でも、そんな大きな時代にも、サヨナラ。

    2013年は後世、振り返ると大きなうねりが起きた年、として認識されるのでは?と直観があって、今年正月にブログをはじめました。あれだけ嫌いだったネット。こうして毎日、記事を書いているのが不思議!

    アンディ・ウォーホルが予想していた時代に突入してしまっているんですね。なりすまし(別人)に手を焼いた剛力彩芽ちゃんが最近、Twitterを始めましたが、negative(陰)な動機から自身の意見を発信する時代になっているんです。『リトル・ピープルの時代』。オザケンが子どもを授かりネットに発言したのも、その兆候のひとつです。

    ところで「計画的偶発性理論Planned Happenstance Theory)」って聞いたことあります?スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱したものです。その説によれば「個人のキャリアの8割は、予想しない偶発的なことによって決定される」そうです。

    もう半世紀といっても過言ではないこの40年強、振り返ると色々な出会いがありました。紹介したK先生、M君、今いろんな人の顔を思い出していますが、出会いって偶然なんだろうか?必然なんだろうか?いずれであっても、予想しない出会いで、私のように人生が変わってしまう者もいるってことは、間違いない事実です。

    君も私と同様、「さえねぇなぁ、この状況…」と思う出会いもあるでしょう。人やら仕事やら。でも、そのさえない出会いも、もしかすると何らかのcallingかもしれませんぜ。

    私もこれから半世紀弱、生き延びるかどうか分かりませんが…新しい出会い、まだ知らない君を思いつつ、未知の自分に出会いながら、頑張ります!忙しくて更新遅れて御免!

    Pizzicato Five"Good Bye Baby & Amen"

     

    再掲記事【2013年4月8日23時40分】

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    死んだダチ公のために。  STUTS feat.PUNPEE『夜を使いはたして』

    2017.01.07 Saturday 01:00
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      新たな旅立ちのために。
      昔のことを思い出している。
      最近めくるめく拡がる世界のなか。
       
      重要な決断をするとき。
      身ぐるみはがされる覚悟をするとき。
      そこに残るものが、そいつの本質。
       
      私の核 core は、ヤツに行き着くらしい。
      浪人時代に他界した友人に。
       
      約30年前、私が高校3年生、つまり医学部を受験する直前にもらった年賀状。

      次は現役合格が果たせず、上京し浪人生活を送ることを決めた直後に、届いた手紙。
      この時、もらった彼の写真は今も机の一角を占めている。彼はこの6ヶ月後、天に帰った。ひとあし早く。光のように速く。
       
      若い自分の熱情って凄かったんだな、と今にして思う。勉学にいそしんだもんね。高校2年生以降は。ヤツに医学部合格したこと、国家試験に合格したことを伝えてやりたい一心で(笑)
       
      「聴診器を最初にあてるのが、お前でもイイか?」と言ってみたかった。
      …しかし、う〜ん。このセリフ…やばいな。同姓だから許されるが、性別やら年齢やら状況を間違えると(笑)
       
      以下ダチ公が他界して13年後(私が医者になって7年目)、彼の親御さんからいただいた手紙の一部。
      そうだった。私に送る写真。彼が真剣に選んだ1枚だったんだよネ。
       
      今日、紹介する Music Video(MV) の中、「2016年」から「2036年」まで、20年間があっという間にタイムシフトしている。この感覚は、今の年齢になると腹の底からわかる。
       
      あっという間だったよ。そして、目をつぶれば、あれから何も変わってない気がする。そう!無理に変える必要がないものが、この世にはある。
       
      さて…MVで出てくるオジサンは、ラップをかましている PUNPEE の実の父親らしい(→ PUNPEE本人の tweetで、似た人を探してきたことが判明 m(_ _)m )。やっていることが若いネ!笑
       
      天上から眺めているアイツからすれば、このMVのタイム感は、止まってしまった1988年から2017年を俯瞰して、「ヒロミツくん、29年間あまり変わってないね?笑」ってこと、なんだろう。
       
      曲名のように、夜はときには「使いはたす」ものなのだろう。
      また夜は、朝を開くためにも、存在する。
       
      私の眼前にあった長い夜は、もうすぐダチ公と共に終わらせよう。
      人生は楽しんだ者が勝ち、さ。
       
      STUTS feat.PUNPEE『夜を使いはたして』
      今ここにいない ダチ公のために
      大きな朝焼けを見ているのかも
      歌詞 youtube公式版参照)
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      アフォリズム50:Every wall is …

      2016.04.20 Wednesday 23:30
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        Every wall is a door.
        Ralph Waldo Emerson


        すべての障壁は、次へのドアだ。
        ラルフ・ワルド・エマーソン
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        ゲームセンターみたいに手に入らなかったオザケン(2016年1月20日 渋谷クアトロ)

        2016.01.21 Thursday 23:30
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          「えぇ〜!オザケン、クアトロくるの?! えぇ〜!」と私は悶絶するのであった。一昨日、ゲリラ的に貼られた「小沢健二 魔法的 あす1月20日午後3時 渋谷クアトロ」のポスターに「…えぇ〜!」と信じられなかった。
          渋谷クアトロ(オザケン告知)

          オザケン、小沢健二…といってもピンとこない人も多いと思う。新宿から渋谷に若者のカルチャー(死語か?)など「都会の重心」が移ってきた頃、「渋谷系」という音楽が渋谷HMVなどを中心に世界へ向けて発信されていた…というと、すんごいmovementだったように感じるだろう。

          あ、いや実際すごかったんだけど、本当にコアなファンしかその良さが分からなかった、というのが正直なところだろう。

          オザケンの在籍した Flipper's Guitarが解散する時まで、周囲でオザケンのこと話しても「恋とマシンガン」以外の話は●呂くんしか通用しなかったもんなぁ。彼のことをデビュー当時から 「いいよっ!」と教えてくれた●呂くんには今でも感謝してるヨ。

          今まで記事にしてきたように、オザケンが表に出てくるのは本当に珍しい。当時の彼いわく「紙には強いが、電波にゃ弱い」と自己評価をしていたもんね。電波でTVにうつる彼は居心地やらバツが悪そうだった(それがファンにはたまらなかったのだが)。

          時代が変わり今は TwitterなどSNSで情報が拡散するから、大手TV局の媒体が必ずしも必要ではなく彼も動きやすい時代になったのかもしれないネ。最近、The Yellow Monkey も SNSをうまく使って復活劇を果たしたみたいだし、ね。

          かくいう私も昨日、浮き足立つ思いを胸に昼の休憩時間を利用して渋谷へ向かいました…が、車内で「渋谷クアトロ 小沢健二」とTwitterをチェックしたら「午前中で整理券配布を終了」と…「うぉぉ〜!」と遠吠えをしつつ、念のため現地へ向かいました。
           
          うん。残念だったね。一部、雑誌『オリーブ』に影響されていたのかな?と感じさせるファンやら並んでいる人々の姿を、微笑ましく観察しながら写真には収めてきたよ。記念に。顔が判別できないようにあえて荒い写真をのせときます。

          渋谷クアトロ(オザケン待ち)
          道端からクアトロを見上げて「あぁ、今ここにオザケンがいるんだなぁ。」と感慨にふけりながら、私こんなことを自己憐憫的にオザケンに語りかけてみたヨ。
           
          「ねぇ、渋谷も変わったね。LOFTができたばかりの渋谷は良かったよね?
          雑誌ポパイとか渋谷の特集が盛り上がっていてさ。」

          ダメなものはダメ、入場できないんだから…と記念に様変わりしてしまった渋谷HMVに立ち寄り、雑誌『ストレンジデイズ』2016年3月号、デヴィッド・ボウイの特集号を購入してきたよ。ボウイが亡くなる直前に書かれたため、冷静な内容の記事に興味深く目を通した。

          途中「渋谷も新宿のようにますます猥雑さが増してきたなぁ」と感じて、最近出たスガシカオの新作『THE LAST』の曲「アストライド」の歌詞を思い返していた。
           
          「ねぇそれ、この前 渋谷のゲームセンターで取ったやつでしょう?」
          本当に欲しいものは そう簡単には手に入ったりしない
          「あともうちょっと」って 何度も手を伸ばしたんだ
          まるでぼくが諦めかけていた あの夢に届く気がしたんだ
           
          …う〜ん、オザケン。
          手を伸ばしたんだけど、ゲームセンターみたいに手に入らなかったなぁ笑
          ライブには行くぜ!
          於渋谷(2016年1月20日)。

          スガシカオ「アストライド」

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          「びょうきはきらいだ」小学1年 坂本ヒロミツ

          2016.01.10 Sunday 15:00
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            作文1「これは、あなたのさいふですか?」は、私が実家で大掃除した後に起きた惨事だったわけだけど…

            まぁいろいろ懐かしいものが出てくる!出てくる!

            この作文もその1つ。小学校1年の2学期末に書いたと思われる、私の作文

            以前、自己紹介(全6回-1)で述べたように私、幼少期に死亡もしくは植物状態になってもおかしくなかったんです。

            小学校1年生の時、病欠期間があまりに長いため留年するはずでした

            ま、詳しくは作文を読んでみてちょうだいな。


            作文2

            作文3

            作文4

            作文5

            作文6長文、おつかれ様でした。学会発表風に書くとこんな感じでしょうか。

            【症例は6歳男児。
            主訴は易感染症。既往歴に特記事項なし。現病歴です。X年3月、風疹性脳炎に罹患し某国立病院に入院。1週間持続するJCS3ケタの意識障害を伴いました。同年4月上旬に退院。

            以後麻疹、肺炎を含む反復する気道感染症、気管支喘息などにより入院を繰り返しております。…現症は…】

            …現在、彼はF10ライダーとなり、さっそうと世の中を走り抜け続けています…とかなんとか笑

            作文に出てくる小林先生は、私を留年とするか否か職員会議で検討中に「●●君なら大丈夫!」と発言し、それを阻止してくださいました。もうこの世にはいない先生。本当に感謝しています。


            「『僕はもうダメなんだ』と布団の中で悲しくなって泣きました。」

            「でも、何等でもいいんです。僕は自分の力で走ることができたのです。
            とっても、とっても、とっても、嬉しかった。」


            …う〜ん。それにしても、宮沢賢治の小説にでてくるような、絵本のような文章ですなぁ笑

            よーし!やるぞー!これからも!
            そして、死ぬときにもう一度思い出してみようと思うダヨ。
             

            「でも、何等でもいいんです。僕は自分の力で走ることができたのです。
            とっても、とっても、とっても、嬉しかった。」

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            お金がなくなる。 神田昌典『成功のための未来予報 −10年後の君は何をしているか−』

            2014.05.20 Tuesday 22:30
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              先月出版されたばかりの本、
              神田昌典『成功のための未来予報 −10年後の君は何をしているか−』
              第1の未来予報 − お金がなくなる − から。

              (以下、引用始)
              想像力のない人は、もらったお小遣いを「これぽっち」と思います。
              想像力のある人は、「お父さんがすごい苦労して稼いできてくれたお金だ」と思って、感謝できます。


              「お母さん、ありがとう」
              「お父さん、ありがとう」


              自分に与えられているもの、届けられているものがあったときに、それをくれた人たち、ものたちに感謝するのは、その人たちの苦労や努力、犠牲を思えるからです。
              想像力のある人ほど、感謝の気持ちは大きくなります。


              感謝は想像力によって膨らむわけです。
              お金というものが、その感謝を記録した媒体であるとすれば、お金はイコール想像力だということをわかっていただけると思います。

              (以上、引用終)

              小沢健二(オザケン)16年振りのテレビ出演!(明日3月20日) 小沢健二「さよならなんて云えないよ」

              2014.03.19 Wednesday 23:00
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                さよならなんて云えないよもうすぐ放送終了となるTV『笑っていいとも!』。

                なんと! 同番組に明日、あの小沢健二が出演するっす! いや〜これはスゴイ!
                16年間もTVに出ていないから、小沢健二ファンはもう絶叫モン。

                私もただいま夜空にむかって絶叫中!うぉ〜ん! ちなみに、このブログで「小沢健二」が登場する記事を検索したら、既にこれが16回目! 私が彼から受けた影響は大きいんだよなぁ…と、あらためて思うよ。

                「でも『笑っていいとも!』最後の祭りに何故オザケンなのか?」って思うでしょ? これは以前、同番組にオザケンが出演した際、司会者タモリがオザケンを大絶賛したエピソードと関係があるんだと思う。

                タモリ曰く…
                「俺、長年歌番組やってるけど『いい!』と思う歌詞は小沢くんだけなんだよね。あれ凄いよね? 

                『左へカーブを曲がると 光る海が見えてくる 僕は思う! この瞬間は続くと! いつまでも』って。俺、人生をあそこまで肯定できないもん。」


                ミュージシャンでもあるタモリがここまで褒めるのは、本当に珍しい。かなり昔の話だけど、おそらくタモリが同様にベタ褒めしたミュージシャンって、(他局の歌番組を含めて)他にいないんじゃないのかな?

                とにかく明日は一大イベント! たぶんギターをもって登場すると思う。そして再びこの歌を歌ってくれねぇかなぁ。タモリが大絶賛したこの曲。新しい別れ、出会いにキュンとする歌詞。今の季節にピッタリ。

                小沢健二「さよならなんて云えないよ」

                南風を待ってる 旅立つ日をずっと待ってる
                "オッケーよ"なんて強がりばかりをみんな言いながら
                本当は分かってる 2度と戻らない美しい日にいると
                そして静かに心は離れてゆくと

                歌詞
                 

                笑っていいともテレフォン・ショッキング(小沢健二)
                 

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                追悼:大瀧詠一さん。 はっぴいえんど「抱きしめたい」

                2014.01.02 Thursday 20:00
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                  ドラマー青山純さんが他界された同じ月、3日前2013年12月30日、大瀧詠一さんも旅立たれました。2人と共に仕事をしてきた山下達郎さんは、つらいだろうなぁ。私も思い入れのある1人なのでショックが大きい…。

                  なにしろ昨年元旦、初めて書いた記事でテーマにした曲がはっぴいえんど「春よ来い」、その はっぴいえんど のvocalが大瀧詠一。Pizzicato five、小沢健二、cornelius、オリジナル・ラヴなど「渋谷系」の源流は大瀧詠一にある、と私も思っており、その自由な生き様も大好きだったんダス。

                  彼の訃報で思い出したのが、はっぴいえんど「抱きしめたい」。たぶん先月末に観てきた「東京ミチテラス2013」の影響もあるんだろうなぁ。東京駅から皇居を目指して光の線路がしかれ、その上に機関車D51などの車輪が置かれていたんだけど、その線路の先は天を指してたよ。まるで『銀河鉄道の夜』のようだった。そして彼が作ったこの曲のようだった。

                  ミチテラス

                  さらば巨星、大瀧詠一。ありがとう。
                   

                  はっぴいえんど「抱きしめたい」

                   冬の機関車は
                  走ります
                  きみの街はもうすぐなんです

                  ゴオ ゴオ ゴオ と
                  雪の銀河をぼくは
                  まっしぐらなんです

                  歌詞

                  category:Music | by:坂本ヒロミツcomments(0)trackbacks(0) | -

                  「君」って誰? サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて(キャッチャー・イン・ザ・ライ)』と小沢健二『痛快ウキウキ通り』の不思議な関係。

                  2013.12.28 Saturday 20:30
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                    キャッチャー・イン・ザ・ライクリスマス前に紹介した曲、小沢健二『痛快ウキウキ通り』。 「実はよくよく聞くと変。どこが変なのか分かる?」と書いたけど…君、分かった?このマフラーを巻いて街に出た男、まだ「君」に出会っていないえっ?!

                    「プラダの靴が欲しいの」


                    このセリフは正に「君」なる女の子が発したことばじゃないの?実際、あの星野源も最初は「プラダの靴」に「チャラチャラした」イメージがつきまとって歌詞の深さに気付かなかった(末尾で紹介)ようだし 、明るい曲調でサーァッと聞き流しやすいんだけど…

                    「クリスマスイブも過ぎて1年遅れで買うプレゼント 遅れてごめん!残念無念! 済まない気持ちはサルにもあるとか言うけれど」

                    …さすがに1年遅れじゃなくて、まずは謝って買うよね?

                    「それでいつか君と僕とは出会うから」

                    …えっ?「君」って男の中の妄想なのか?

                    そう妄想なんだろうね。男は「君」とまだ出会っていない。そもそも「君」とは自分自身なのかもしれない。そう考えると 結構、こわい曲でもあるんだよねぇ。

                    以前紹介したJ.D.サリンジャー小説『ライ麦畑でつかまえて』を村上春樹が翻訳しなおしたものに、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』があるんだけど、 この村上春樹翻訳を読むと『痛快ウキウキ通り』の深さが分かると思う。

                    この曲の男は、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の主人公 ホールデンの映し鏡なんじゃないか、そう私は思うんだよねぇ。ちなみに調べてみたけど『痛快ウキウキ通り』と『ライ麦畑でつかまえて』の類似点について述べたブログや本は、今の段階では見つけられなかったよ。

                    小説のネタバレはしたくないので、詳細は書かないけど…ホールデンは16歳の男の子。ある事情で学校を退学させられ、クリスマスシーズンに都会の故郷、 実家へ戻る。ねっ!オザケンの曲もクリスマスだよね。

                    しかし恥のためか親に連絡をとれず、実家にもコソコソ泥棒のように入り、親に会わず雑踏へ戻る。旅人のように都会の中でさまよい続け、17歳で療養所と思われる施設に入所しているホールデン。

                    「こうして話を始めるとなると、君はまず最初に」の書き出しで始まる『キャッチャー・イン・ザ・ライ』。ホールデン自身がひたすら「君」に向け語りかける形式でこの小説は進んでいくんだけど、アクセルを踏まれるように次第に描写が病的になっていく。

                    SEXしたくてたまらないのに経験がないもんだから強がってみたり、金に困っているのに金をあげようとしてみたり少年特有のドタバタぶりがいとおしい反面、殴られたり友人の自殺の描写など「イタミ」を表現したエグイ箇所が多いのもこの小説の特徴だろうねぇ。

                    さて『痛快ウキウキ通り』に戻ると、そもそもこの「痛快」ってのもウキウキした楽しさから来てるのか、逆に 「イタイ」男の「痛快」なのかは判然としないんだよね。歌詞にも「唾を吐き」「しびれっぱなしの手」「鼻水出りゃこすりながら」「痛快に…歩いてく」と、青年特有の「イタミ」「強がり」があるように私は思うよ。淋しさが入り混じる歌。都会のブルース。

                    ホールデンもウキウキ通りの男も神経症の要素が多いんだと思う。そして「隅々まで空虚に都会化された現代」、 グローバリズムってヤツは神経症を生み出す下地があるように私は思うんだよねぇ。この曲の歌詞に「クラクション鳴らして車が走っていく」 とあるけど、クラクションは私にもそして「君」にも鳴らされてるのかもしれないぜ?

                    最後に村上春樹、柴田元幸(小沢健二が東京大学で師事した教授)の共著『翻訳余話2 サリンジャー戦記』にある、こんな会話を。

                    村上「本当はこの小説の中心的な意味あいは、ホールデン・コールフィールドという1人の男の子の内面的葛藤というか、『自己存在をどこにもっていくか』という個人的な闘いぶりにあったんじゃなかったのかということなんです。」

                    柴田「対社会ではなく。」

                    村上「対社会ではなく。もちろんそれはあるわけなんだけど、それよりはむしろ、自分自身の意識状況とのせめぎあいというほうに、重みが込められているんじゃないか、という気がしたんですよ。だから、訳すときにも、そういう視点から物語の全体を眺めていくというところはありましたよね。視座の据え方というか。」

                    柴田「そうすると、『君』がどこにいるのかが大きな問題になる。」

                    村上「そういうことですね。ひとつの考え方としては、『君』というのが自分自身の純粋な投影であってもおかしくないということです。それがオルターエゴ(もうひとつの自我)的なものであってもおかしくない。そうじゃないかもしれないけど、いずれにせよ、そのへんの感触は大事なんじゃないかと。」

                    星野源の『痛快ウキウキ通り』解釈(ラジオ番組:RADIPEDIAより)

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                    冬至 小沢健二「痛快ウキウキ通り」

                    2013.12.22 Sunday 22:00
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                      痛快ウキウキ通り今日は1年で夜が最長の日。そう、24節気の冬至夏至の裏返し。

                      72候では今の時節は「乃東生(なつかれくさ しょうず)」。この「なつかれくさ」とは生薬でも用いる「夏枯草(カゴソウ)」のこと。やっぱり日本の風習、日常生活に生薬は溶け込んでいたんだねぇ。

                      今日は原宿、青山、渋谷をハシゴしていた私。表参道ヒルズ近くに最近できた FLYING TIGER COPENHAGEN という雑貨屋さん、いやはやメチャクチャ混んでた!トホホ…約30分待ちで入店。

                      「ここはディズニーランドか?店内の混み具合は年末のアメ横か?レジ待ちでまた並ぶんかい!」と一人ツッコミしてたぜぃ。日本人って本当に辛抱強いよねぇ。


                      店を出たらもう夜?アレ?と思ったけど「そうか、今日は一番長い夜なんだ」と思い出したよ。表参道駅を利用する都合上、表参道のイルミネーションも眺めたんだけど、そりゃあまぁひどい人混みだった!警備員さんが各交差点で群衆に「車道で写真を撮るのはお止め下さい!」と連呼してたよ。

                      わたしゃ、おのぼりさん、気逆の人(来年記事にする)が少ない正月にもう1回、ゆっくり行ってみることにするよ。
                      クリスマスも近いことだし表参道といったら、こんな曲あっ!この曲、実はよくよく聞くと変。どこが変なのか分かる?クリスマスが明けたら続きを記事にするね。

                      小沢健二「痛快ウキウキ通り」

                      プラダの靴が欲しいの そんな君の願いを叶えるため
                      マフラーを巻いて 街へ出て
                      恥ずかしながらもウキウキ通りを行ったり来たり
                      喜びを他の誰かと分かりあう!
                      それだけがこの世の中を熱くする!
                      降りしきる 雪の中 肝心かなめの夜はまだ
                      クラクション鳴らして車が走ってく

                      歌詞


                      Calender
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